平成 9年 9月
定例会平成9年
奈良市議会9月
定例会会議録(第2号)
---------------------------------- 平成9年9月12日(金曜日)午前10時33分
開議---------------------------------- 議事日程 日程第1 報告第27号 平成8年度奈良市
宅地造成事業費特別会計決算の認定について 報告第28号 平成8年度奈良市
水道事業会計決算の認定について 報告第29号 平成8年度奈良市
簡易水道事業会計決算の認定について 日程第2 議案第62号 平成9年度奈良市
一般会計補正予算(第1号) 議案第63号 平成9年度奈良市
下水道事業費特別会計補正予算(第1号) 議案第64号 平成9年度奈良市
国民健康保険特別会計補正予算(第1号) 議案第65号 平成9年度奈良市
土地区画整理事業特別会計補正予算(第1号) 議案第66号 平成9年度奈良市市街地再
開発事業特別会計補正予算(第1号) 議案第67号 平成9年度奈良市
水道事業会計補正予算(第1号) 議案第68号
奈良市役所出張所設置条例等の一部改正について 議案第69号 奈良市廃棄物の処理及び清掃に関する条例の一部改正について 議案第70号 奈良市安全で住みよい
まちづくりに関する条例の制定について 議案第71号 奈良市地区計画の区域内における建築物の制限に関する条例の一部改正について 議案第72号
奈良市立高等学校及び幼稚園における授業料等に関する条例の一部改正について 議案第73号 奈良市
水道事業給水条例の一部改正について 議案第74号 財産の取得について 議案第75号 財産の取得について 議案第76号 財産の取得について 議案第77号 財産の取得について 議案第78号
工事請負契約の締結について 議案第79号
工事請負契約の締結について 議案第80号
工事請負契約の締結について 議案第81号
工事請負契約の締結について 議案第82号 委託契約の締結について 議案第83号 市道路線の廃止について 議案第84号 市道路線の認定について 議案第85号 和解及び損害賠償の額の決定について
---------------------------------- 本日の会議に付した事件 第1、日程に同じ
---------------------------------- 出席議員(43名) 1番 榧木義秀君 2番 池田慎久君 3番 山中賢司君 4番 森田一成君 5番 竹内成之君 6番 蔵之上政春君 7番 金野秀一君 8番 大井国崇君 9番 岡田佐代子君 10番 松村和夫君 11番 山口裕司君 12番 中村篤子君 13番 矢追勇夫君 14番 松田末作君 15番 峠 宏明君 16番 上原 雋君 17番 森 純男君 18番 山口 誠君 19番 船越義治君 20番 島崎光治君 21番 松石聖一君 22番 黒川恵三君 23番 田中美智子君 24番 原田栄子君 25番 中西義次君 26番 山本 清君 27番 吉田文彦君 28番 米澤 保君 29番 堀田征男君 31番 北尾好章君 32番 岡本志郎君 33番 大谷 督君 34番 日和佐穣甫君 35番 小林照代君 36番 横田利孝君 37番 中村誠一君 38番 扇田善次君 39番 小嶋高年君 40番 浅川清一君 41番 中村重信君 42番 和田晴夫君 43番 横井健二君 44番 橋本和信君 欠席議員(1名) 30番 福西 靖君
---------------------------------- 説明のため出席した者 市長 大川靖則君 助役 桐木 弘君 助役 山中俊彦君 収入役 岩井健司君 市長公室長 山岡彦一君 企画部長 南田昭典君 総務部長 河村 武君 税務部長 辻 次郎君 市民部長 南 哲也君 民生部長 道地義弘君 福祉部長 高橋央生君
環境清美部長 香村侃彦君 経済部長 村田勝彦君 建設部長 澤井利雄君
都市計画部長 吉田信博君
都市整備部長 吉村隼鷹君 水道局長 辻谷清和君 業務部長 嶋田英隆君 給水部長 木田 享君 浄水部長 木村誠二君 消防長 林 茂樹君
教育委員長 職務代理者 藤本真典君 教育長 河合利一君
教育総務部長 松塚恒彦君
社会教育部長 佃 忠治君 監査委員 吉田 肇君 財政課長 中井正一君
---------------------------------- 議会事務局職員出席者 議会事務局長 北尾義次
議会事務局次長 調査課長事務取扱 福田惠一 庶務課長 西村廣彦 議事課長 遠藤忠臣
議事課長補佐 福井 進
調査課長補佐 吉村安弘 議事係長 加井康章 速記
谷口藤男---------------------------------- 午前十時三十三分 開議
○議長(浅川清一君) 休会前に引き続き、会議を閣きます。----------------------------------
△日程第一 報告第二十七号 平成八年度奈良市
宅地造成事業費特別会計決算の認定について 外二十六件(質疑並びに一般質問)
○議長(浅川清一君) 直ちに日程に入ります。 日程第一、報告第二十七号 平成八年度奈良市
宅地造成事業費特別会計決算の認定についてより報告第二十九号までの決算三件、及び日程第二、議案第六十二号 平成九年度奈良市
一般会計補正予算より議案第八十五号までの二十四議案、以上二十七件を一括して議題といたします。 本件につきましては、既に去る八日の本会議において市長より説明を受けておりますので、これより質疑並びに一般質問を行います。 通告がございますので、発言を許します。 まず、代表質問を行います。 二番池田君。 (二番 池田慎久君 登壇)
◆二番(池田慎久君) 私は、交政会を代表して、通告いたしました数点について、市長並びに教育長にお尋ねいたします。 我が国の経済は、緩やかな回復基調が続いているものの、消費税の
引き上げ等により個人消費が伸び悩んでいることもあり、景気の先行きは依然厳しい状況が続いております。 このような中、過日の新聞報道では、奈良県の平成八年度
一般会計決算が発表され、それによりますと、単年度収支は六年連続で減額という記事がございました。本市の財政状況も、起債の借りかえ、償還年限の延長、さらには
マイナスシーリングによる経常経費の削減などに努められ、また予算の重点的、効率的な執行に努められていることは承知いたしておるところでございます。しかし、歳入の伸び悩みに加え、第二期基本計画に基づく
大型プロジェクト事業の実施により、財政状況は大変厳しいものがあると思われます。 そこで、まず平成八年度の
決算見込みはどのようになっているのか、お聞かせいただきたいと思います。 次に、本市の来年度
予算編成方針についてお尋ねいたします。国におきましては、本年六月三日、
財政健全化目標達成のため、
財政構造改革の推進についての方策が閣議決定され、これに基づき、平成十年度の国の
概算要求基準が定められております。それによりますと、一般歳出は平成九年度当初予算に比べて〇・五%の減、また
公共事業費についてはマイナス七%という厳しい超
緊縮型予算の編成基準となっているようであります。 これらを受けて、八月末に締め切られた
一般会計予算の
概算要求総額は、一般歳出及び
公共事業費を減額する方針を貫きながらも、国債費等の増加もあって、二年連続で八十兆円を超える規模とたっております。このような国の動向を踏まえて、奈良市の平成十年度予算編成の基本方針について市長にお聞かせいただきたいと思います。 二点目として、都市基盤の整備についてお尋ねいたします。現在、奈良市では、来年二月一日の市制百周年を、また二十一世紀を間近に控え、近畿圏における中核都市として発展を続けており、
国際文化観光都市奈良の
まちづくりとして、JR奈良駅前
周辺整備事業を初め、JR奈良駅
付近連続立体交差事業や、
近鉄学園前駅南及び西大寺駅北と南の
都市基盤整備など、第二期基本計画に基づく諸事業の積極的な取り組みをされているところであります。 そこで、お尋ねいたしますが、鉄道の立体化を含めたJR奈良駅前
周辺整備事業の進捗状況と今後の展望についてお聞かせください。 また、JR奈良駅
西口改札設置についてでありますが、先般の八月十一日に行われました
都市基盤整備特別委員会での質問に答えて、桐木助役は、経費負担も含めJR西日本と交渉しており、近く見通しをつけたいと答えられておられますが、その後の交渉の経過についてお聞かせいただきたいと思います。 次に、道路行政についてお尋ねいたします。私たちがふだんの生活をしていく上で、
道路交通網は大変重要な位置にあると言えます。しかしながら、本市においては、道路等の基盤施設が脆弱なため、慢性的な交通渋滞を引き起こしております。我々市民のみならず、
観光シーズンには多くの観光客が奈良を訪れるわけでありますが、これら渋滞などにより、観光地としても快適さを損ない奈良のイメージダウンにもなりかねません。これらを打破するためには、やはり通過交通が、市内の一般道路に流入しない、させない道路、すなわち
京奈和自動車道の早期実現が望まれているところであります。ところが、ルート的にいまだに決定されていない区間が
大和北道路で、その大半が奈良市域を通過する部分であります。他市においては、すべてルート決定がされているにもかかわらず、本市部分が決定していないのは、県都として恥ずかしい限りであります。 市長は、以前より、本市における
京奈和自動車道の建設、整備について、
促進期成同盟を設置していくとの考えを示されておられます。私は、行政のみならず、我々議会また
市民ともども、もっともっとこの問題について議論を重ねるべきであると思っておりますが、市長の御見解と今後の取り組みについてお聞かせいただきたいと思います。 次に、
京阪奈新線についてお尋ねいたします。最近の新聞報道によりますと、
京阪奈新線については、近鉄が第三
セクター方式により、今年度中に事業申請したいとあり、また運輸省が平成十年度
鉄道関係予算要求の
ニュータウン鉄道整備事業費補助の中に、新規分として
京阪奈新線が予算要求されているとあります。
近鉄奈良線が慢性的な混雑状態にあること、また
奥柳登美ケ丘線は、朝の時間帯には車両の通行制限があり、市民が大変不便な思いをしている中で、市民の長年の希望であります
京阪奈新線の整備が具体的に進んでいくことは、私といたしましても大いに歓迎するべきことであると考えております。 そこで、お伺いいたしますが、現在わかっておられる事業計画の概要をお示しいただきたいと思います。また、第三
セクター設立となれば、当然、奈良市も相応の経費負担をしていかなければならないと考えますが、その点、市としてのお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、
近鉄尼ケ辻駅の構内踏切の解消についてお尋ねいたします。私は、昨年六月の本会議でもお尋ねいたしましたが、いまだに危険な
駅構内踏切が残っております尼ケ辻駅の改良整備について、市長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 次に、本市の福祉行政について、数点お尋ねいたします。本年一月、
国立社会保障・
人口問題研究所は、平成七年の国勢調査に基づき、日本の将来推計人口を公表いたしました。その推計によりますと、我が国の総人口は、二〇〇七年を境に減少し始め、二〇五〇年には一億五十万人と、現在より約二割も減少する一方で、六十五歳以上の人口の割合は、今後もさらに上昇し続け、二〇一〇年には四人に一人が、また半世紀後には約三人に一人が、六十五歳以上という超高齢社会が到来することが予想されております。 このような高齢化の進行に伴い、
高齢者介護の問題が、社会全体にとって、また私たち国民一人一人にとって、大きな問題にもなっております。介護を必要とする状態になっても、自立した生活を送り、人生の最期まで人間としての尊厳を全うできるよう、新たな
社会的支援体制の確立が求められております。 国では、本年五月に
介護保険法案が衆議院を通過し、現在、参議院にて審議されているところでありますが、この秋にも成立の見通しとなっております。このまま成立しますと、二〇〇〇年四月から
公的介護保険が導入されるようであります。 本市におきましても、今からその
体制づくり、準備が必要かと考えますが、市長のお考えをお聞かせください。また、来年四月に
オープン予定の仮称奈良市老人ホームの運営はどのようにされるのか、お聞かせいただきたいと思います。 次に、ごみ処理及び環境対策についてお尋ねいたします。近年、全国的にごみ問題が大きな注目を集めている中で、私も奈良市民の一人として、深刻化するごみ問題に対して大きな関心と危惧を抱いているところであります。現在の
ごみ処理事業について考えてみますと、従来の出た物を処理する段階から、ごみの発生抑制と再生利用を促進することにより、ごみの減量化に努める段階へと進んでおります。私は、今後、さらなるごみの減量化と再生利用の促進を図り、新しい時代の
ごみ処理事業への転換を図るためには、市民、事業者、行政が、個々に担うべき役割と責務を明確にし、奈良市における
循環型社会の構築に向け、お互いの活動を促していくための施策が必要であると考えております。 このような観点から、今回の条例の一部改正につきましては、廃棄物の減量について、市、事業者、市民の責務を具体化し、あわせて
事業系ごみ処理手数料の適正化を図ろうとされるものでありますので、大変時宜を得たものとして、我々交政会といたしましても、市長の英断に対し、高く評価をいたしております。 そこで、まず事業系の
一般廃棄物処理手数料の改定について、市長にお尋ねいたします。現行の手数料は、平成四年度に十キログラムにつき四十円から六十円に条例改正されて、平成五年度より施行されておりますが、五年経過後の平成十年四月一日からは、新たに十キログラムにつき六十円から百円に改定されようとするものであります。 先般の
教育厚生委員会において、奈良市
清掃業務審議会の答申内容について報告を受けたところによりますと、
環境清美工場に搬入されるごみの総量は、年々増加しており、平成八年度は十三万六千六百九十二トン、平成三年度の十二万八千六百八十五トンと比べますと、五年間で六・二%の増加となっております。中でも、特に
事業系ごみ量の増加は著しく、平成八年度は五万二千九百九十八トン、平成三年度の四ガ二千百三十八トンと比較すると、五年間で二五・八%も増加しており、ごみ量全体において
事業系ごみの占める割合も、現在では四〇%近くを占めております。 この
事業系ごみ、いわゆる事業活動に伴って生じたごみについては、廃棄物の処理及び清掃に関する法律において、事業者は、みずからの責任において適正に処理しなければならないとされていますように、
事業系ごみの処理費用は、
排出者負担が原則であります。このことから申しましても、
事業系ごみは工場に搬入された後、市において焼却、破砕の中間処理と理立処分を行っておりますので、排出者である事業者に対して、この処理費用に応じた応分の負担を求めていくべきと考えます。 そこで、市長にお尋ねいたします。今回の
事業系ごみ処理手数料の改定は、適正なごみ処理を推進していく上でどのような効果を及ぼすのか、また排出者である事業者に対して、今後どのように周知され、理解を求めていくのか、この二点についてお答えいただきたいと思います。 次に、
ごみ焼却炉などから排出される
ダイオキシンについてお尋ねいたします。
ダイオキシンは、がんや奇形等、さまざまた毒性を有していることから、人体に対する影響が懸念されており、その対策の強化が緊急の課題となっているところであります。我が国における
ダイオキシンの発生抑制の対策は、焼却炉に対して、平成九年一月、新
ダイオキシン類発生防止等ガイドラインが出され、これに基づき、指導等がなされているところでありますが、法的な強制力を伴っておらず、本年十二月一日から施行される
大気汚染防止法及び
廃棄物処理法施行令の一部改正により、
廃棄物焼却施設の構造及び
維持管理基準が法制化され、規制されることとなったのであります。 奈良市の焼却施設を見てみますと、既に
教育厚生委員会並びに本会議でも明らかにされているように、既存の
ごみ焼却施設の経過基準であります
ダイオキシンの
排出濃度基準八十ナノグラムに対して、平成七年度の測定結果は十三ナノグラムで、基準値以下であることは承知いたしておりますが、法改正では、既存の焼却施設は、五年間の経過措置があるとはいえ、五年後以降においては一ナノグラム以下にしなくてはならないこととなっております。このことにより、私は、本市において市民の健康を守っていくためにも、
ダイオキシンを削減する施策が必要であると考えます。また、
ダイオキシンの発生は、一般的に燃焼状態のよしあしと密接な関係があり、ごみの完全燃焼を継続することにより、
ダイオキシンの発生が抑制できるのであります。平成八年度も
環境清美工場において、
ダイオキシンの排出濃度を測定されていると思いますが、
ダイオキシンの排出濃度の測定結果と今後の
ダイオキシン削減対策についてお聞かせください。 さらに、教育長にもお尋ねいたしますが、
ダイオキシンの問題で、文部省が七月に学校内にて出るごみの校内での焼却を抑制、あるいは廃止に努めるよう、各
都道府県教育委員会に通達したことから、学校の焼却炉を廃止する動きが出てきております。県内では、御所市、生駒市が、また金沢市なども既に全廃を決定しておりますが、本市のお考えをお示しいただきたいと思います。 次に、観光対策、つまり二十一世紀を見据えた観光客の誘致対策についてお尋ねいたします。奈良市は、緑豊かな自然環境と数多くの
歴史的文化遺産に恵まれ、国内外より多くの観光客が訪れる
国際文化観光都市として発展してまいりました。 しかし、近年の奈良への入り込み観光客数は、「奈良市
入込観光者数
調査報告書」によりますと、昭和六十三年に開催されました「なら・
シルクロード博覧会」をピークに、その後、減少傾向が続いており、とりわけ、修学旅行生の減少が著しく、少子化や交通機関の発達等による影響を考慮に入れても、その減少に大変危惧しておるところであります。一方、観光客の誘致対策として、奈良をイメージする
仏像ポスターを初め、
各種ポスターの掲示やパンフレットの配布、市内各社寺等に伝わる伝統的な行事の案内や、平成八年度から導入されたインターネットによる観光情報の提供、冬場の
奈良大和路キャンペーンの取り組みなど、いろんな手法を使って
誘致宣伝施策を展開されており、これらの一連の継続した取り組みがあって、平成八年度の観光客数はほぼ現状維持されていることと考えられます。 また、本市は、平成十年には奈良市制百周年を迎え、その記念事業が一定期間、市内で開催されることや、復元された朱雀門の一般公開など大きなイベントが実施されることに加え、東大寺や春日大社などが、古都奈良の文化財として、ユネスコの
世界文化遺産に登録が実現となりますと、以前にも増して、奈良が多くの人でにぎわうことが予想されるところであります。 そこで、これらを
観光客誘致にどのように生かしていかれるのか、またこれを機に二十一世紀を見据えた
観光客誘致について、どのように考えておられるのか、市長の御所見をお聞かせいただきたいと思います。 次に、本市の
社会教育行政について教育長にお尋ねいたします。現在建設中の仮称奈良市生涯
学習センターは、平成十年三月末の竣工予定で、工事も順調に進んでいるようであります。本市において、いよいよ来年度から生涯
学習センターを中心として、生涯
学習システム及びネットワークが整備され、公民館網を初め、あらゆる社会教育の分野、さらには一般行政すべてを含んだ生涯学習社会が構築されることを期待しているところであります。生涯学習の理念においては、いつでも、どこでも、だれでも生涯を通じて学び続けながら、一人一人の能力や可能性が十分開発され、生かされるような社会が築かれなければなりません。 奈良市では、既に平成六年三月、生涯
学習推進基本計画を策定され、生涯
学習センター建設を含め、ハード・ソフト両面において全庁的な体制で生涯学習の推進に力を入れておられるものと思いますが、まず生涯学習とは具体的にどのような範囲を指すのでしょうか、お聞かせいただきたいと思います。また、生涯
学習センターが果たす役割についてお考えをお聞かせいただきたいと思います。 さらに、生涯学習の中心的施設として位置づけられる公民館について、本市では、生涯学習の振興のため、平成七年度より
公民館活性化事業費として予算化され、
地区公民館に配分されていると伺っております。私も、市民の皆さんから、それぞれの
地区公民館では工夫を凝らし、地域のニーズに合った特色ある公民館の主催事業を展開していただき、学習できる機会がふえ、学習意欲が増した、感謝しているという声もお聞きしております。私は、生涯学習の拠点とも言うべき
地区公民館の老朽化に伴う増改築や建てかえも、これから積極的に取り組んでいただきたいと願っております。 そこで、近鉄第十一次の住宅開発が行われるなど、人口の急激な増加が予想され、老朽化してきている登美ケ丘公民館のリニューアルを望む声が高まってきております。私としても、早急な対応をお願いいたしたいと思いますが、教育長のお考えをお聞かせいただきたいと思います。 以上で私の第一問を終わります。
○議長(浅川清一君) 市長。 (市長 大川靖則君 登壇)
◎市長(大川靖則君) 二番池田議員の御質問にお答えをさせていただぎます。 まず、平成八年度の
決算見込みでありますが、一般会計におきましては、歳入歳出の差し引きである形式収支は四十九億四千二百万円余りであります。このうち、翌年度に繰り越すべき財源二十五億五千三百万円余りを控除した後の実質収支は、二十三億八千九百万円余りの黒字となっております。このうち、十三億円を財政調整基金に積み立て、残りの十億八千九百万円余りが平成九年度への繰越剰余金となっているところであります。 次に、平成十年度の予算編成における基本的な考え方についてということでございますが、来年度は、先ほどの御指摘のように、国においても行政改革が進められ、その一環として、
財政構造改革が行われます。地方自治体に対する補助金の削減も余儀なくされるものと予測をいたしているところでもございます。したがって、歳入におきましては極めて厳しい状況になるものと考えられます。 このような状況から、奈良市の考え方といたしましては、平成八年度から行っております第二期基本計画、奈良市の将来都市像を定めたその基本構想の第二期分の重点的な施策の、計画的にそれを進めてまいりたいと、そのように思っております。また、平成十年二月一日に迎えます市制百周年の記念事業にも、次の百年に向かっての出発点として、さまざまな行事も考えていかなければならないと、このように考えているところでございます。それがために市民の御理解もいただきながら、投資的経費の見直し、あるいは経常経費の節減をさらに行い、適正な予算の編成に努めてまいらなければならないんじゃないかな、かように考えている次第でございます。 次に、JR奈良駅周辺整備の進捗状況についての御質問でございますが、まず整備の中核事業であります土地区画整理事業については、平成三年度より移転を必要とする物件の交渉に入り、現在では、駅西側で八三%、駅東側で四五%となっております。全体で六三%の進捗を見ているところであります。移転が進んでまいります駅西側につきましては、既にコミュニティ住宅西側の宅地や道路の完成を見ており、今後は西口駅前広場や人工地盤の整備を進め、平成十年春には西側の概成を図るべく、鋭意工事を推進しているところでございます。 続きまして、各施設についてでありますが、現在、駅西側では、再開発ビルを建設中であり、完成いたしますと西口駅前地下駐車場とあわせて平成十年四月にオープンする予定でございます。また、仮称市民ホールにつきましても、平成十年秋の完成を目指しており、平成十一年二月にはオープンできるものと予定をいたしております。なお、駅東側につきましては、当面、支障物件の移転補償に努め、幹線道路の三条本町線を中心に、南側より順次、整備を進め、早期に使用収益の開始を図るとともに、ホテル等の誘致の具現化に向けて推進をしてまいる所存でございます。 次に、駅西口仮改札についてでありますが、目下施工中の駅前広場、道路、再開発ビル等の整備にあわせて来年の四月の開設を予定をいたしております。この四月の開設に当たって、奈良市の新しい
まちづくりの拠点づくりの考え方もありますので、JR奈良駅西側のまち開きを四月ごろからしてまいりたいと、かように思っております。そして、JR奈良駅西側の改札口についてでありますが、JR西日本本社と去る十日、桐木助役、そして吉田
都市計画部長が本社に出向いて、改札の管理運営についての協議をしてまいったところでもございます。その協議の結果、随分とJR西日本本社も前向きの姿勢になっていただいているということでございますので、早期にその話し合いの解決をしてまいりたいと、かように思っているところでございます。 次に、御質問の
京奈和自動車道の今後の取り組みについてでありますが、世界に誇る多くの文化遺産を有する本市といたしましては、御承知のとおり、ユネスコヘの世界遺産登録を契機に、
国際文化観光都市にふさわしい取り組みが必要であると考えておりますが、御指摘のように、観光産業の基盤施設となります道路機能の強化が必要でございます。近畿圏の都市間を結ぶ高規格幹線道路である
京奈和自動車道は、まさに本市の生命線となる基盤施設であり、市民はもとより、各界からも早期実現が望まれているところであります。 そこで、本市といたしましては、近日中に行政、民間が一体となった整備促進のための組織づくりを行ってまいりたいと思っているところでもございます。この組織については、県の期成同盟会とともに早期にルート決定、事業の着手に弾みをかけてまいれるものと、かように存じているところでございます。 次に、
京阪奈新線についてでありますが、平成元年に運輸政策審議会答申が出され、近鉄生駒駅から高の原駅まで、二〇〇五年までに整備することと位置づけされております。平成八年には、近畿地方交通審議会答申により、早期事業化を図る方策として、第一段階を生駒駅から登美ケ丘付近までの整備、第二段階を高の原までの整備となっているのであります。特に、
京阪奈新線は、大阪都心からの交通アクセスとして、
近鉄奈良線の混雑緩和を図るための重要路線でもあり、関係機関との調整に努めてまいります。 事業計画の概要でありますが、全線約十二・二キロメートルのうち、当面は第一期として、生駒駅から登美ケ丘間、約八・五キロメートルを整備することになっております。建設費は約一千億円、運営主体は近畿日本鉄道株式会社でありますが、建設主体としては、国の助成等の関係もございますので、第三
セクター方式になるものと思っております。今後、第三セクターの設立や負担金額等については、奈良県、生駒市、そして近鉄とも十分協議を行い、整備促進に努めてまいりたいと思っております。 次に、尼ケ辻駅改良工事についてでありますが、西ノ京駅が平成八年五月に完成し、引き続いて、本年七月より平城駅の地下化に向けて近畿日本鉄道株式会社が事業に着手をしたところでございます。これは、平成十一年九月に完成の予定でございます。尼ケ辻駅につきましても、駅舎を地下化することにより、構内踏切を廃止して構内自由通路による東西両方からの改札実施等、また福祉面にも配慮した駅舎の改築を計画しておるところでございます。それとあわせて駅前広場の整備も含めた協議を、今後、近畿日本鉄道株式会社を初め、関係機関と進め、来年度にはその実施計画の策定を完了してまいりたいと思っているところでございます。 次に、福祉行政についてでありますが、
公的介護保険法導入に伴う市の体制であります。現在、国会で審議中の
公的介護保険制度は、平成十二年度より市町村が保険者となって実施される予定です。したがいまして、
公的介護保険制度の適切かつ円滑な運営を行うために、来年度より介護保険準備室の新設を福祉部の中で検討していかなければならないと、このように思っている次第でございます。 また、市立老人ホームの運営についてでありますが、現在、古市町で建設を進めております市立老人ホームにつきましては、現在の和楽園を引き継ぐ養護老人ホーム--定員が百五十人、のほかに特別養護老人ホーム--定員が八十人、そしてショートステイ、ケアハウス、デイサービスセンター、在宅介護支援センターを併設した老人福祉の総合施設として、来年の四月の開所を目指しているところでございます。このホームの運営につきましては、現在、和楽園が民生児童委員協議会で運営をしていただいているところでもございますので、そうした経験も含めて今の和楽園が引き続いて、民生・児童委員の運営に委託をしようと、このように思っているところでございます。 次に、ごみ処理及び環境対策についてでございますが、事業系のごみ処理手数料の改定による効果云々についてでありますが、御質問のとおり、
事業系ごみは、急激な増加により、ごみ総排出量の四〇%近くを占めるようになってきております。事業系のごみにつきましては、排出者責任が原則であります。排出者である事業者に対して、処理経費に応じた、応分の負担を求めることが当然ではなかろうかなと、かように思います。今回の改定により、事業者のごみ減量に対する意識高揚が図られ、排出抑制と再利用、再資源化の促進により、
環境清美工場の適正管理や、また最終処分地の延命にも効果があるものと思っておるところでもございます。また、周知につきましては、来年四月の施行までに、排出事業者や収集運搬許可業者、事業者の団体等に対し、市民だより等を初めとして、いろいろな広報をもって周知をしてまいりたいと思っております。 次に、
ダイオキシンの対策についてでありますが、御指摘のとおり、廃棄物処理施設から排出される
ダイオキシン類を削減するため、本年十二月一日より施設の構造基準と
維持管理基準が強化されるところであります。御質問のありました、平成八年度での
環境清美工場からの
ダイオキシン排出濃度の測定値は、十二・二ナノグラムと基準以下で、現在のところまだ基準以内であるということでございます。また、今後の
ダイオキシン排出削減対策といたしましては、今回新たに示された基準に沿って施設の適正管理を行い、あわせてごみの排出抑制とリサイクルのさらなる促進により、ごみ焼却量全体をできる限り抑制してまいりたいと思っております。市民の皆さん方に御協力をいただきますよう、周知徹底を図ってまいりたいと思っているところでございます。 以上でございます。
○議長(浅川清一君) 観光対策について。 (市長 大川靖則君 登壇)
◎市長(大川靖則君) 失礼しました。観光対策について漏れておりまして、大変失礼しました。二十一世紀を見据えた観光客の誘致対策についてでございますが、奈良市は観光に生きるまちとして、昭和二十五年九月二十日に奈良市民の七三・五%の投票をもって、そのうち、七四%の賛成をいただいて、奈良
国際文化観光都市建設法が成立して以来、観光協会の法人化など行って観光対策を図ってきたところでございます。観光産業は、御承知のように、すそ野が広く、その経済波及効果が大きいことから、本市の経済活性化のためには観光を重点と置くべきだと考えているところでもございます。平成十年には朱雀門と東院庭園の一般公開や、それに伴う記念事業の開催を初め、奈良国立博物館の新館完成による特別展示、市内一円で長期間にわたり実施される市制百周年記念事業に加えて、古都奈良の文化財として世界遺産登録が実現なろうかと存じております。 こうしたことが大きな話題となり、一つは、奈良に対する集中というものが非常に大きくなってくるんじゃないかなと、かように思います。したがって、これらの事業を生かした、百周年を契機とした、私は観光再出発の年と、こういう位置づけをしてまいりたいなと、かように思う次第でもございます。 また、世界遺産登録後、どのように生かすかという御質問でもございましたが、これは世界じゅうの人々が奈良の文化財を知っていただくことであり、そして関心を高めていただく、また奈良の文化財に学ぼうと、そういう機運を高めていただくような方策も考えていかなければならないと思います。近々登録されようとしている寺社の方々にお集まりをいただいて、そうしたこと等についての協議を進めてまいりたいと、かように思っているところでございます。 以上です。
○議長(浅川清一君) 教育長。
◎教育長(河合利一君) お答えをいたします。 まず初めに、学校、幼稚園の焼却炉の問題についてお尋ねいただいているわけでございますけども、教育施設から排出されるごみにつきましては、分別処理の徹底、資源ごみのリサイクル化等、ごみの減量化に努めるよう、各学校・園に対しまして指導いたしているところでございます。しかしながら、最近、学校焼却炉でのごみ処理に伴います有害物質の排出等による環境汚染が指摘をされているところでございます。学校・園に対しまして、機会あるごとに、焼却炉での有害物質を出すおそれのあるものにつきましては、これは絶対に分別するようにという指導の徹底を行ってございます。おそれのあるごみと申しますのは、御承知のとおり、プラスチック系のごみでございますけども、これをそうでないごみとの分別によって焼却するように指導いたしてございます。なお、学校・園でのごみの内容によっては、子供たちのプライバシーにかかわる書類もたくさんございますので、この処理を含めて各関係機関と今後検討してまいりたいと、このように考えてございます。 次に、生涯学習の範囲と生涯
学習センターの役割についてお尋ねいただいておりますが、生涯学習は、人が生涯を通じて学び続けるものであることから、社会教育、あるいは学校教育、家庭教育、趣味、文化活動、ボランティア活動など、あらゆる学習を包括するものだというふうに考えてございます。また、
学習センターの役割は、市全体を対象とした生涯学習の情報の提供、学習相談、生涯学習の指導者の育成などを行い、奈良市の生涯学習の拠点として、また情報の発信基地としての役割を担っているものだというふうに考えてございます。 次に、
地区公民館の建てかえについてでございますけども、公民館は、身近な日常生活圏域における社会教育活動の中心的な施設として、御利用いただいているところでございます。最近とみに、住民の生涯学習に対する関心の高まりから、学習需要が多様化し、施設の狭隘化とともに老朽化が進んでいる施設もあって、現在、順次建てかえを行っているところでございます。 ただいま御質問いただきました、登美ケ丘公民館につきましては、老朽化とともに開発中の周辺地域の人口増加が見込まれるなど、施設の全面的な整備が必要であると思います。したがいまして、できるだけ早い時期に実施できるよう努力してまいりたいと、このように考えてございます。 以上です。
○議長(浅川清一君) 池田君。
◆二番(池田慎久君) 二問目は自席より行わせていただきたいと思います。 まず、通告順に従いまして、まず財政についてでありますけれども、ただいま市長からも御答弁ありましたように、いわゆる低成長時代といいますか、そういった時代に合ったですね、財政構造の転換いうものが必要でなかろうかな、そのように私自身も考えております。もちろん第二期基本計画に基づいたですね、予算配分しなければならないことというものは、していただかなければいけないと私自身も考えておりますが、いわゆる現下でもそういった厳しい状況の中でですね、予算的にも十分配慮をしていただいて、財政運営に努めていただきたいと思います。また、決算あるいは予算につきましては、それぞれ、十二月あるいは来年三月の、決算特別委員会なり、予算特別委員会いうものがございますので、この程度としておきたいと思います。 そしてまた、二番目のJRの奈良駅西口改札の設置についてでありますけれども、ただいまの市長の御答弁の中で、西口改社設置に向けてですね、JR西日本側と大変いい状況に、いい方向にですね、進んでいるというふうにお聞きをいたしまして、大変安心をしているところであります。市長さんもおっしゃいましたように、私どもも期待をしておるわけでございますけれども、ぜひとも四月一日のですね、再開発ビルなどのオープンに間に合うように、引き続きの御努力をお願いしたいと思いますし、またJR連続立体交差事業も完成までにはまだまだ時間がかかります。そういった意味で、できるだけ市の負担もですね、軽減されるように御配慮、御努力をお願いしたいと思います、要望しておきます。 また、
京奈和自動車道についてでありますけれども、私はですね、個人的な意見になるかと思うんですが、例えば市内のですね、各層のいろんな意見を集めていただいて、市内全体で、市民全体でですね、
京奈和自動車道の建設促進に向けた機運というものを高めていく必要があるんじゃないかな、そのように考えております。まあ各層といいましても、いろいろございます。例えば女性でありますとか、あるいは我々みたいな若い世代とか、そういった方々もですね、そういったグループに交えていただいて、いろんな意見を待ってですね、国の方へお願いをすると、機運を高めていくという御努力をお願いしたいと思います。 そしてまた、先ほどちょっと財政のとこで触れましたけれども、
公共事業費も来年度七%もカットされるという状況でございます。そういった意味で、国もですね、ダムの建設を中止したりとかという動きも出ております。そういった中で、地元の熱意といいますかですね、そういった機運を盛り上げていって、少しでも我々の思いというものをですね、国へ届くようにお考えいただければなと、そのようにも考えております。そしてまた、我々交政会といたしましても、議会という立場で、また市民という立場でですね、全面的に後押しをしてまいりたいと考えておりますので、そのあたりよろしくお願いを申し上げます。 次に、
京阪奈新線についてでありますけれども、現在の計画では、とりあえず第一期目の登美ケ丘駅までと、八・五キロメートルですか、いうことなんですけれども、やはりすぐ北側にできつつ、形成されつつあります関西文化学術研究都市へのアクセス面から考えてもですね、やはり高の原までの全面的な全線の延長といいますか、全線の開通が必要であるということは、我々皆が認めるところであろうかと思います。そういったことでですね、この計画としましては、とりあえず第一期目、登美ケ丘駅までということでありますけれども、その二期目の高の原までの十二・二キロ、全線の開通といいますか、そういったものが継続的に、また早急にですね、実現しますように、市としても働きかけをお願いをしたいと思います。 そしてまた、前向きな御答弁をいただきました、尼ケ辻駅につきましても、ひとつ前向きに来年度ですね、実施計画に向けてよろしくお願いをいたしたいと思います。 次に、福祉についてでありますけれども、ただいま市長の御答弁の中で、
公的介護保険の導入に向けた準備室、来年度福祉部の中に設置を考えておるということで、僕が予想しますところによりますと、大変、事務量的にもですね、膨大になってくるんじゃないかなと。そういった意味で、準備室、どれぐらいの規模で、どれぐらいのものをお考えなのかというのは、我々考える由もないんですけれども、まあそのままですね、二〇〇〇年四月からの導入に移行できるような形での準備といいますか、対策といいますか、受け皿といいますか、そういったものもあわせて要望しておきます。 それとともに、ゴールドプランに基づいたですね、ハード面--特別養護老人ホームなどの施設面、あるいはホームヘルパーさんなどのソフトの面ですね、あわせてその整備、受け皿というものは、当然、
公的介護保険、導入されるときには整備しておかなければならない必要最小限条件ではなかろうかな、そのように思っておりますので、そのあたりも鋭意御努力をお願いを申し上げたいと思います。 それから、続きましてごみ問題についてでありますけれども、市長、答弁ありましたように、今回の
事業系ごみ処理手数料ですね、の改定はですね、事業者に対して応分の負担を求めていくだけではなく、それによって
事業系ごみの減量と、それからリサイクルの促進いうものにつなげていくことが、最大の目的といいますか、意義ではなかろうかなと、そのように思います。今回の改定に当たっては、排出事業者や収集運搬業者に対して、これまで以上に
ごみ処理事業について積極的な市としての情報提供に努めていただくとともにですね、予想される--ないにこしたことはないんですけれども、予想されるであろう不法投棄などを招くことのないように、十分な対応をお願いしておきたいと思います。 また、今回の条例改正によりましてですね、
事業系ごみだけではなくって、一般の家庭系のごみにつきましても、さらなるごみの減量とリサイクルの促進、推進に向けてですね、市民、事業者への啓発、指導に取り組んでいただけることもあわせて要望しておきたいと思います。 また、
ダイオキシン対策でございますけれども、現在、本市の場合、
ダイオキシンの排出濃度は、先ほどありましたように、平成八年度十二・二ナノグラムということで、経過基準といいますか、であります八十ナノグラムの基準値以下ということでございますけれども、このたび、規制されております、構造基準並びに
維持管理基準に沿った施設の適正な管理、あるいはごみの排出抑制、リサイクル等によってですね、より一層、積極的な施策の推進を推し進めていただけるように要望しておきたいと思います。 また、学校焼却炉につきましては、学校教育現場でいろいろとまあ問題といいますか、あると思いますけれども、要は分別さえすれば
ダイオキシンの発生というものは十分に発生抑制できるんじゃないかなと、そのように私自身も考えておりますので、教育委員会も引き続きですね、そのような対応をお願いしたいと思います。 続きまして、観光につきましてはですね、市長さん、詳細な御答弁の中で、説明をいただきまして、いわゆる観光としての再スタートの年として、来年度を位置づけたいということでございます。先日、新聞にもですね、東京の方へ、奈良市主催ということで出向かれまして、修学旅行の誘致に、村田経済部長ほかですね、著名人が奈良について語り、説明をし、奈良の魅力を訴えてきたということの新聞記事も出ておりました。そしてまた、十日の新聞にも、県と歴史街道推進協議会とあわせてですね、奈良市がソウルで「古代・韓日交流への誘い」というものを開催をされて、
観光客誘致に努められておるということを聞いております。私もことし三月のですね、予算特別委員会でも、観光の問題について取り上げまして、修学旅行あるいはそれ以外にも、例えばコンベンションでありますとか、一般の観光客、まあいろんな形でですね、奈良の観光をもう一度再確認をして、行政のみならず観光産業に携わる方々、あるいは我々市民もー緒にですね、この
国際文化観光都市奈良いうものを盛り上げていく必要があるんではなかろうかなと、そのように考えております。 最後に、社会教育についてでありますけれども、来年三月末に竣工予定ということで、生涯
学習センター建設を進めていただいておりますけれども、特に、私、前から委員会などでもお願いをしてますように、やはり全庁的な取り組みというものが必要ではなかろうかなと、今回、教育長に御答弁をいただいたわけでありますけれども、いろんな意味で、生涯学習というのはいろんな--教育委員会、社会教育だけじゃなくてですね、一般行政なんかも社会教育の中に含まれてくるということでございますので、そういった意味での体系づくりといいますか、生涯
学習センター、せっかくできるわけですから、それを中心としたネットワークづくり、システム化というものも十分に検討いただいてですね、進めていただきたいと思いますし、また小さなシステムとか、小さなネットワークではなくって、いろんな市内の施設でありますとか、そういった情報を提供できる機会をですね、いろんな形で--コンピューターの端末であれば限られたとこに置くんじゃなくって、できるだけ多い地点にですね、配置をしていただいて、市民が気軽に--例えば公民館へ行った場合に、情報提供を受けれると、勉強ができると、学習機会がいただけるというようなシステムであってほしいなと私自身考えておりますので、よろしくお願いいたします。 また、登美ケ丘公民館につきましても、前向きの御答弁をいただきました。大変人口が増加しまして、自主グループ、あるいは主催事業なんかも行っていただいているわけなんですけれども、大変狭隘化して、老朽化もしております。そういった意味で、来年度ひとつ予算化に向けてですね、教育委員会としても御努力をお願いをいたします。 いずれにいたしましても、大変、どんな施策についてもお金、財源というものが要るのには違いないわけでございまして、第二期基本計画に基づいた形でですね、これから適正な予算配分といいますか、先ほども言いましたけれども、財政運営に努めていただくことを私の方から要望いたしまして、私の質問を終わりたいと思います。 ありがとうございました。
○議長(浅川清一君) 議事の都合により、暫時休憩いたします。 午前十一時三十四分 休憩 午後一時二十四分 再開
○議長(浅川清一君) 休憩前に引き続き、会議を開きます。----------------------------------
○議長(浅川清一君) 代表質問を続行いたします。 六番蔵之上君。 (六番 蔵之上政春君 登壇)
◆六番(蔵之上政春君) 私は、政友会を代表いたしまして、通告いたしました数点について、市長並びに教育長、水道局長にお尋ねいたします。 質問の前に、一昨日の新聞に掲載されていました大川市長の定例記者会見のことについてでありますが、市長は、海外の訪問先で、休日に父親がリュックサックを背負い、サッカーボールを手に、自分の子供とまちを歩く姿を目にして感動を覚えた。先生が子供を教えるに当たっては、市が実施している海外派遣研修で、外国のまちの姿や、子供たちがどういうふうな私生活をしているのか見聞きしたものを教育に生かしてほしいと語っておられます。常に、
まちづくりは人づくりの考えのもとに、次代を担う子供たちが、国際社会で活躍できるよう、個性豊かな人間性をはぐくむ社会の実現を目指しておられる市長の教育に対する情熱を改めてうかがい知ることができ、元教職に身を置いた者として、大変感動しているところでございます。子供たちが伸び伸びと育つ教育環境づくりを一層推進されますよう、お願い申し上げる次第でございます。 さて、まず最初に、市制百周年記念事業について、市長に質問をいたします。奈良市は、明治三十一年二月一日の市制施行以来、現在まで、近畿圏の中核都市として、また
国際文化観光都市として発展してまいりました。二十一世紀が目前に迫っている今、奈良市は、恵まれた文化遺産、多様な都市機能を生かし、市の将来都市像である「歴史と自然と生活文化が織りなす、創造と交流の世界都市--奈良」を目指して、さらなる飛躍をしていこうとしております。そして、いよいよ来年は、平成十年は、市制百周年の節目の年を迎えるのであります。 この節目の年に、本市の歴史を顧み、先人たちの業績をたたえ、市の将来都市像の実現と、市民とともに二十一世紀への新しい魅力ある
まちづくりを目指して、百周年記念事業が計画されております。事業の構成は、記念式典、百周年記念事業、世界遺産登録記念事業、仮称奈良市民ホール完成事業となっており、平成十年二月一日の記念式典を初め、市民が選んだ奈良百景を絵画にして展示・公開する奈良百景展、大道芸人やピエロのパフォーマンスを初め、市民文化サークルなどの協力を得て実施することにより、まち全体ににぎわいをもたらすストリート・ライブや、奈良の伝統行事である薪御能の特別開催、また市民公募アイデアイベントの実施など、市民がこぞってお祝いできる奈良らしい数々のイベントが予定されており、百周年を記念するとともに、次の百年への出発点として、盛大に実施していただきたいと期待しているところでございます。 さらに、観光客が減少傾向にある現在、将来の奈良市の観光振興対策につながるものであるため、ぜひ成功させていただきたいと思うわけでもあります。 そこで、市制百周年記念事業の取り組みについてでありますが、中でも、現在、平城宮跡において進められております朱雀門・東院庭園の復元を記念したイベントは、国や県、民間とも協力して実施されると聞いております。どのような計画になっているのか、お伺いします。また姉妹都市・友好都市文化交流及び百歳都市交流のイベントの事業内容と、市制百周年記念事業の進捗状況についてもお聞かせください。 次に、教育の現状と課題について、数点教育長に質問いたします。この質問は、過日開かれました
教育厚生委員会の席上で質問いたしました点と重複する面があろうと思いますが、よろしくお願いいたします。 本定例会の招集あいさつの中で、市長も触れられました月ケ瀬村で中学生の浦久保充代さんが殺害された事件は、犯人は逮捕されましたが、奈良市と隣接する隣村で起きた事件であるだけに、心の痛みと重圧を感じたのは、奈良市民全員であったろうと思います。それに追い打ちをかけるかごとく、神戸市で小学生殺害事件が起き、事もあろうに、被害者の近所に住む中学生が犯人として逮捕され、教育界にも大変ショッキングな事件が連続して発生しました。さらに、マスコミで報道されていますとおり、兵庫県、静岡県でも、中学生が自殺という手段でとうとい生命を絶っております。これらを踏まえて、文部省も、中教審も、一斉に心の教育の必要性を明確化するとともに、教育現場に努力を要請しております。 そこで、奈良市における心の教育について焦点を合わせて質問をさせていただきます。まず一点目は、心の教育を推し進めるべく、先生方の健康状況についてであります。本年六月に行われました先生方五千人を対象としたある種の実態調査によりますと、この一年間に、通院・入院・往診を含めて全然医療機関にはかからなかったと答えた先生方が一割に満たない九・五%、残りの九〇・五%が通院・入院・往診を、日数の差こそあれ、医者にかかっているという大変驚くべき調査結果が出ております。さらに、最近二、三カ月の自覚症状についての調査では、疲れやすいが、よくある・たまにあるを合わせると九五・二%という数値があらわれております。これをそのまま受けとめることはしないでも、現場の先生方の健康状態が大変気がかりであります。教育委員会としても、先生方の健康管理については努力を払っていただいているとは思いますが、どのような指導がなされてきたかについてお伺いいたします。 次に、先生方の心因性による病気についてであります。教育委員会としても、また現場の管理職の先生方も大変困っておられると聞き及んでいますが、どのような対応をされているのか、お伺いいたします。 次に、福祉教育の充実についてでありますが、高齢化社会の到来を踏まえて、思いやりの心を育てるために、いろいろな角度から福祉教育への取り組みがなされております。奈良市としても、福祉教育を充実するために、どのような努力が払われているかについてお伺いいたします。 次に、学校図書の充実と司書教諭の配置についてであります。六月三日に改正学校図書館法が成立いたしました。これによりますと、全国の十一学級以上の小・中・高等学校では、二〇〇二年までに司書教諭の配置が義務づけられる運びとなりました。 読書は、私たちの心の糧であるだけでなく、生きる力や考える力を与えてくれる大切な活動です。読書調査によれば、一カ月間に一冊も本を読まなかったと答えた小・中・高校生は、十年前と比べるといずれもふえているようです。特に中・高校生の比率が高く、中学生は一九八七年の四三・九%から九六年の五一・九%へ、高校生は五四・四%から六六・二%へと大幅にふえております。 過日、ニュージーランドの日本人学校に勤務している先生から私のもとに手紙が届き、チャートウエルという現地の小学校の読書教育のユニークな方法について紹介してくれました。毎日午前と午後に各一回、時刻は不定で、五年生の児童がかねを鳴らしながら校内を歩きます。各教室の児童は、たとえどんな授業中でも、避難訓練でもしているかのように席を立って学級文庫から本を取り出して読み始めます。読む姿勢や場所は自由です。日本の子供と同じように机に向かって読む子、フロアに座って、あるいは寝転んで読む子、机に座って読む子、ソファーに座って読む子など、全く自由です。先生に聞くと、読書はリラックスして読めればいいんです。どんなところで、どんな格好でもいいじゃないですかと言うわけです。その合理的な理由には、なるほどと、つい納得してしまいますと、ニュージーランドの読書風景を知らせてくれました。この方法が、よいか悪いか、また日本人の国民性には向く、向かないは別として、読書によって心に栄養が注入されることは間違いないと思います。 そこで、人・物・金のすべてが不足という三重苦の中で、二〇〇二年に向け、学校図書の充実と司書教諭の配置についてどのような計画がなされているかをお伺いします。 次に、青少年野外活動センターについてであります。奈良市の野外活動センターも、関係各位のお力添えにより、年々充実の一途をたどっておりますことに大変敬意を表しているところです。青少年の心の教育を推進する場として、野外活動は大切な役割を占めているところであります。森林資源に事欠かない奈良市の野外活動センターは、森林教育を推し進める上で、条件的にはすばらしいものを持っており、昆虫・植物の採集、シイタケ栽培等に多目的に利用し、青少年の五感に訴え、心の教育の対応の場となることを願っているところでございますが、その将来像と進捗状況についてお聞かせください。 次に、教員の民間企業への派遣研修についての考えをお伺いしたいと思います。近年、教員の採用試験官にですね、民間企業から任命する府県がふえてきました。また、お隣の大阪府では、先生方を一年間民間企業で研修をさせるといった試みがなされ、教育現場と企業の連携が図られております。平成八年度から、小・中・高等学校の教職経験十五年以上の先生方を、平成八年度は十名、九年度は十五名、期間は、四月から翌年三月末までの一年間に一社、もしくは六カ月単位として二社で、研修を積んでいるようです。平成八年度の実施経過は、目的を達成して好評を博しているようです。これは、企業から多くのことを学び、教育現場に不足するものを取り入れることで、研修に参加している先生方は視野を広げる結果となっています。教員の資質の向上がますます重要となる現状から、奈良市としても、県に先駆けて実践するお考えはないかについてお聞かせください。 次に、スクールカウンセラーについてであります。過日、平城西中学校へ立ち寄った際に、スクールカウンセラーの指定校が期限切れで設置できず、地域の要望から、存続するために、学校園活性化対策の中で細々と相談活動を続けているということでした。カウンセリングに携わっている先生も、報酬を半分にして頑張っていただいているようです。スクールカウンセラーが青少年の健全育成に大きな役割を果たす昨今、今後、奈良市では、充実についてどのようにお考えかをお伺いいたします。 教育問題の最後に、前段でも触れましたが、月ケ瀬中学校の浦久保さん殺害事件は、全国的にも大きな波紋を投げかけました。もし、事件が奈良市のどこで起こったとしても不思議ではないはずです。また、奈良市の東部地域は、月ケ瀬と似通った集落形成がなされてます。浦久保さんの死をむだにしないことが、浦久保さんの霊を慰めることにつながると考えます。そこで、あの事件を教訓として、どのような対応を考えておられるのか、お伺いいたします。 次に、水道事業について、水道局長にお尋ねします。まず一点目は、東部地域の水道整備についてであります。厚生省が二十一世紀に向けた水道整備の長期目標として定めた「ふれっしゅ水道計画」を基本方針とし、また奈良市の基本計画における施策の一環として、地域全体の振興及び活性化を図る、市民皆水道を目指し、未普及地域の解消と簡易水道の上水道化を図るため、平成三年度から事業を進めていただいております。この事業も平成八年度で六カ年が経過したわけですが、その間、地元調整を含め、事業の推進に努力をいただいておりますことはよく承知いたしております。井戸水や谷水を生活用水とされている、いわゆる水道が普及していない地域の住民は、この事業に大きな期待を寄せているところでございます。配水系統を精華系、平清水系、水間系の三ブロックに分けて実施されておりますが、このうち精華地域につきましては、本年四月一日から米谷簡易水道地域を含めた未普及地域への上水道の給水を開始されたところであり、地元の皆さん方は、大変喜んでおられると聞いております。他の未普及地域につきましても、一日も早い上水道の給水が望まれるところでございますが、東部地域水道整備事業の系統別の進捗状況についてお聞かせください。 次に、ライフラインの強化対策としての各配水池耐震弁類の設置についてでありますが、水道の水は言うまでもなく命の水であり、災害時のライフラインの確保は不可欠であります。水道施設の耐震対策は、適切な被害予測とそれに基づく予防策、災害発生直後の緊急対応、さらには、応急復旧から復旧が終わるまでの一連した流れの中で対策は講じられるべきであると考えられます。これまで、水道局として、被害予測のもと、一定の飲料水確保を最重点と位置づけ、市内各配水池の耐震性調査を実施し、配水池の安全性の確認と並行して、主要配水池に耐震弁類の設置を計画的に実施されていると聞いております。 そこで、お尋ねしますが、平成八年度までの耐震弁類の設置状況と今後の計画、さらに、すべてが完了したとき、飲料水確保を目標とした震災対策の配水池容量はどの程度になるのかをお聞かせください。 以上で私の一問は終わります。
○議長(浅川清一君) 市長。 (市長 大川靖則君 登壇)
◎市長(大川靖則君) 六番蔵之上議員の御質問にお答えをさせていただきます。 初めに、市制百周年記念事業の取り組み、特に朱雀門・東院庭園復原記念事業、姉妹都市・友好都市交流、そして百歳都市交流についてでありますが、市制百周年記念事業は、市制百周年という大きな歴史の節目において、本市の歴史を顧み、先人の業績に感謝するとともに、市民とともに魅力ある新しい奈良市を築いていく出発点でなければならないと考えております。したがいまして、記念事業の実施に際しては、市民がこぞって奈良市の百周年記念事業に参画していただき、市民参加の百周年にしてまいりたいと思っているところでございます。 御質問の朱雀門・東院庭園復原記念事業は、国・県・市・民間団体が協力して、平成十年四月十七日から十日間にわたって実施いたします。事業の内容につきましては、記念式典、記念催事と平城宮跡の出土品等の展示を計画いたしております。なお、この展示につきましては、引き続き「なら平城京展'98」として福岡、東京においても計画をいたしております。 また、姉妹都市・友好都市文化交流につきましては、市民ホール完成後に、国内外の姉妹都市、友好都市との文化交流を図るイベントを実施いたしたいと存じております。 次に、百歳都市交流についてでございますが、平成十年に市制百周年を迎える奈良市、尾道、青森市、大津市の四市が相互協力し合い、芸能交流等を実施してまいりたいと思っております。ちなみに、全国六百七十市の中で、奈良市が百周年を迎えるというのは、四十五番目ということでございます。 いずれにいたしましても、市制百周年記念事業は、市内の各種団体等の協力も得て、市民と一体となって実施してまいりたいと考えています。 次に、市制百周年記念事業の進捗状況についてでございますが、平成九年二月十九日開催の奈良市制百周年記念事業実行委員会におきまして、基本計画の承認をいただき、企画建設委員会に御報告させていただきました事業内容をもって計画を進めているところであります。この基本計画をもとに、各関係機関と調整を図りながら、今般、実施計画書を策定し、さらにこの実施計画により、事業経費の算定等を行っているところでもございます。そのほかに気軽にコンサートなり演奏なりできるような、街角やまちの広場で実施できることも考えているところでございます。 以上でございます。
○議長(浅川清一君) 教育長。